小説は岩本薫さん。
挿絵とコミックは不破真理さん。
小説とコミックの2本立て発刊されています。
恵比寿ガーデンプレイスの近くに構えるデザインオフィスにからむ男たちのお話。社員になるにはスキルの他容姿と身だしなみも必須条件。
自分のお好みキャラはオーナーの大城さんで器量、育ちの良さ、トップとしての貫禄が、読んでいて安心感に浸れます。ただ小説ではとくに恋愛絡みの登場が少なくてやきもきしましたが、最後の巻でやっとメインで登場し待たせられました。でもコミックではそこらへんが取り上げられて手満足です。大会社社長の父親との因縁等はおぼっちゃまを感じます。
登場人物はビジュアルデザイナー、クライアントのイタリアのインテリアメーカーのエグゼクティブ、DIESELのようなファッションブランドのオーナーデザイナー、パリコレのモデルなど煌めく職業が所狭し。
自分には恵比寿よりも南青山の裏にあるアートな街を浮かべますがそういうおしゃれな環境気持ちいい。
主に小説では元プレイボーイでやんちゃな久家と真面目な益永の出番が多く、久家のオフィスでもいちゃいちゃぶりはやりすぎ感ありでした。女の子相手じゃないんだからもう少しリアルっぽい方がかっこよくないかい?
これは個人的にデザインオフィスというのが身近で、社内シーンではどうしても現実に戻されちゃうのかな。
人や仕事についても小説と現実の違いを感じ、オフィスの設定条件が同じであっても近過ぎてつい冷めている。もちろんこの小説のせいじゃなくて、知らない世界の方が想像逞しくできるんですね。
しかし岩本薫さんといえば【ロッセリーニ家の息子】シリーズですよ。やはりクォリティーとしてはロッセリ-ニを越えられないエビスたちでしたが、読み終えると愛しいキャラたちなので我が愛蔵書は増えるばかりなり。
大城かっこいいぞ~。
岩本さん、もっと前面配置で是非。